瑪瑙(ダルコート・アゲート) England, U.K. [25DUL02]

瑪瑙(ダルコート・アゲート) England, U.K. [25DUL02]

販売価格: 24,200円(税込)

数量:
大 き さ  91 x 60 x 35mm(246.0g)
産   地  Dulcote Quarry, St Cuthbert Out, Mendip, Somerset, England, U.K.

ハーフカットノジュール、断面平面研磨品。
ダルコート・アゲート、ポテトストーンの名で流通。

イギリスのアゲートといえばスコットランド産のカラフルなものが有名ですが、
こちらはイングランドで、唯一商業的に流通しているアゲートです(既に掘りつくされているそうですが)。
目模様があり、アゲートと方解石が混じっているため、個性的な面白い模様をしています。
ポテトストーンの名の由来は、ジャガイモのようなノジュールや内部の白っぽい方解石の見た目からです。

スライスされている標本が多いため、このようなハーフカットで良質なものは少ないです。
今回の標本は、[25DUL01]の色が反転して対になっているような模様で、この産地のアゲートでは珍しいパープルの色合いが見られます。

Ex. Kathy Roberts.


以前、イギリス南部には火山がないのに瑪瑙が出来るのはおかしいのでは?とのご質問を頂いたので調べてみたのですが、
この瑪瑙は火山性のものではなく、石炭紀(約3億5000万年前)の堆積岩(石灰岩)の地層の中に、水分の蒸発により生み出された硬石膏ノジュール(蒸発岩)が、長い年月を経て少しづつ瑪瑙に置換したのではないかという説があります。
三畳紀(2億5000〜2億年前)のイギリスは熱帯地域に位置しており、Dulcote Quarryは乾燥した干潟の環境にあったようです。

火山は無いですが、サマセット(Somerset)のバースにはイギリス唯一の温泉が存在します。
これは地下深くのマグマにより暖められた熱水が噴出したものだそうです。
ですので、硬石膏が熱水に溶けた珪酸により置換されることは、想像できます。
白亜紀後期〜ジュラ紀初期(2億〜数千万年前)にこの地層に熱水作用が起こったことが確認されております。

以前販売したトルクメニスタンの瑪瑙(硬石膏置換)も、同じようにして生まれたのではないかと考えています。